隠れ家的レストランモレーナのインドカレーと世界を放浪したマスターの旅

マスターの冒険旅行記

タスマニア自転車旅行記 3

2002年2月19日 晴れ、くもり 22℃
 こちらは今が夏である。
 30℃になる事はめったになく、涼しくて快適、北海道の夏のようだ。冬は下がっても+5℃くらいまでで10~15℃が普通だとゆう。気候は温暖でしのぎやすい。
 自転車で旅するには12月~今頃までが良いみたいだ。しかし夏休みはかなり混雑するし、車も多くなるのでさけた方が無難だろう。
 日本をたつ前に、自転車でタスマニアを回ったとゆう青年に会った。彼の話では、5月に旅したので寒かったそうだ。
 夏休みも丁度終ったところなので、ゆっくり北上できるだろう。
 私の計画ではホバートから東海岸に沿って北上し、タスマニアの北東端に位置するFLINDERS-ISLANDを訪ねる予定。
 ピーターとジュディーもこの島に行った事があり、自然がすばらしく、大変気に入ったと言う。
 フィッシング・ライセンスは1年間有効で50A$(3500円)だ。もっぱら海岸で釣りをする分には必要ないらしい。しかし、川や湖水でも釣りをする場合は必要である。
 自転車には前と後に四個のバックを取付け、テント、シュラフ、食料、水などを積む。5日分は積む必要がある。かなり重くなるが、場所によっては何日も水が補給出来ない。日本とは違う。
 私の経験では、登りは少しキツくなるが下りでは重い分だけ距離がのびる。もっとも、向い風がなければの話だが。
 日本からはマス釣り用の竿とリール、ルアー、他にカレイ釣り用のサビキの仕掛、マスやバス用の餌釣り仕掛も持参した。これだけあれば、川、海、湖、港での釣りを楽しむ事が出来る。
 釣り具店で写真を見たが馬鹿でかいブラウントラウトやマリーンが写っていた。確かにタスマニアは釣り天国にちがいない。
 バードウォッチングや野生動物を見るためにピノキュラー(双眼鏡)も用意した。
本はコンサイスの英和・和英辞典、英会話のテキストBOOK、「アルプスの少女」の対訳本、応急手当ハンドブック、それに太平洋を37日間漂流して生還した日本人漁師の記録「あきらめたから生きられた」、他には最近話題のサミエル・ハンチントン著「文明の衝突」とゆういささかぶ厚い本を持ってきた。
 当分は読むものには困らないだろう。

6 ピーターの引っ越しパーティー

2002年2月21日 木曜日 晴れ、時に雨 24℃
 昨日の夕食は私がすしを作り、皆で食べたが大好評だった。
 スーパーで日本米に似たオーストラリア米を買って炊き、酢はワインビネガーを代用、みりんは白糖で代用したが、うまくいった。
 玉子焼きを作り、鰆の切身で照焼を作った。他にアボガドとキウリ、レッドピーマンを用意した。
 以上のものを使用して、まずアボガドと玉子焼と鰆のにぎり寿司を山葵を効かせて作った。
次に、玉子焼とキウリとレッドピーマンを細長く切ったものをしんにして、山葵を効かせてのり巻を作った。
 最後に残った材料を使ってちらし寿司を作った。鰆の照焼をほぐして一緒にまぜた。思ったよりも上出来で、外国でもやれる自信を得た。
 今日は昼近くにジュディーと買い物に行った。
 今度の引越パーティーに使う大きな皿をチャリティーショップで見つけた。ハイセンスな皿をいくつか選び買求めたが、全部でたったの2ドル50セントにすぎなかった。
そのあとリサイクルセンターに行った。私たちは引越で不要になったダンボールをまとめて持って行き、大きな収納カゴに入れてきた。
 ここでは不要になったペットボトルやアルミ缶、ダンボール、ビンなどを集めて、圧縮成型して工場などに原料として収めている。市民が直接持っていっても受付けてくれる。料金とかは取られない。そこではリサイクルのアルミの窓や椅子なども買える。
 そのあと、中古品の衣類、その他を扱っている店に行った。衣類はたくさんあり、私はその中から裏地のついた立派なフィッシングコートを買った。それはたったの4A$(当時280円)にすぎなかった。
 帰りに、ピーターの妹の工務店に寄った。ピーターの妹の所はバスタブや水道器具などを取扱ってる。
 ピーターの妹は美人で、なかなかのビジネスウーマンだとジュディが教えてくれた。だんなは人の良さそうな感じで、ピーターの所に適当な自転車がないので彼が私に貸してくれる事になったのだ。彼は自転車をジュディーの車に積むのを手伝ってくれた。
 そのあと、椅子の修理とはり替えをやっている店に行った。それは静かな住宅地の一角にあった。中は広い作業場になっていて、職人が3人働いていた。
 ピーターとジュディーはビクトリア調の巨大なシングルソファの中古を見つけ安く買った。確か一個、50A$(3500円)で買ったと言っていた。
 サンプルの中から、はりかえる生地を選ぶ。はり替えには1個450A$を要する。しかし、これと同じものは1個で1000A$以上の価値があるそうである。昔の古い家具への愛着は根強いものがある。
 作業場にはいくつものソファ、椅子が張り替えを待つか、張り替え中だった。それらの中にはフレームが古くて、一部が痛んでいるものもあり、100年はたってるので、その部分は新しい材木を加工してつけかえる。だからここの職人は大工仕事もする。
 壁の棚の所には様々な大工道具があり興味深かった。また、ミシンも置いてあり、ソーイングの仕事も同時にする。
 ソファと椅子の張りかえ屋とゆうのは立派な一つの職業になっている。ビクトリア調やアールデコ風のソファや椅子の張りかえともなれば、かなりな技術とセンスが要求され、誰にでも出来る事ではないからである。
 ピーターとジュディーは、この家を新しく買い、一週間前に引越しを終えたばかりである。こん度の土よう日の引越祝いパーティーの準備に追われているジュディーが私に相談してパーティーのためのこん立を決めた。
 こん立は
・焼とり ・バーベキュー ・寿司 ・刺身盛合わせ ・のり巻 ・ちらし寿司 ・チキンビリヤーニ ・ワカメのサラダ ・ガドガド
飲み物
・自家製ビール ・自家製アップルサイダー ・ジントニック ・ジュース ・コーヒー、紅茶
客は50人くらい来る事になっている。
 ジュディーは食べるの大好き人間で仲々の食通だが作るのは苦手なので、私が来てくれて大助かりと言っている。
 ガドガドに使うピーナツソース(ピーナツバターを利用)は私が3日前に作ってストックしてある。チキンビリヤニとすし、刺身盛合せは私が作り、ワカメのサラダはジュディが作る事になった。焼とりとバーベキューはピーターが受持つ。
 自家製のビール(スタウト、ブラック)、アップルサイダー(リンゴのスパークリングワイン)はピーターが作ったもので大変おいしい。これらはパーティーのためにすでに何十本も冷蔵庫に用意されている。
 私も料理の腕をふるうチャンスが来たのでうれしい。レストランが忙しい時は逃げ出したくなるくせに人間なんていいかげんなものだ。
 もっとも職業がら、50人と言われても「ああそうですか」てなもんで、平気でいられる。ジュディやピーターは今からもう疲れている。もっとも、自分がホストでないから私は気が楽なのだが。
 ピーターは登山家であり冒険家でもあるが、料理もなかなか上手である。まったく気の良い人間である。
 ジュディーも14の時からアフリカを旅したくらいで、筋金入りの旅行家、ほとんど世界中を旅した。
 ピーターと一緒に世界中の山を登っている。北海道の山も登っている。ピーターは単独で日高山脈の縦走をやりとげている。
 ボリビアのジャングル(アマゾン側)でゲリラにつかまり、牢屋に何日もぶち込まれ殺されかけた事もある。
 彼らはダイビングやカヌーイング、シーカヤッキングもやる。自転車でオーストラリアの砂漠を縦断している。
 とゆうわけで面白い友達がいっぱい来る。今度の引越祝いパーティーが楽しみだ。

PAGE TOP